HPE社ハードウェアの監視について

こんにちは!エス・ワイ・シーの野田です。

今回はHPE社機器のハードウェア監視環境についてのお話です。
これまでHPE社ハードウェアの監視は、「HPE Systems Insight Manager(HPE SIM)」というサーバ製品やストレージ製品を統合管理・監視するための独自ソフトウェアが提供されており、弊社でもHPE SIMを利用してハードウェア監視環境を構築する事をを行う事をご提案するケースが多々ありました。

ただ 残念なことにHPE SIMは今後提供終了予定となっており、HPE社は後継ソリューションである「HPE OneView」への移行を推奨しております。
しかしながらHPE OneViewは、ハードウェアの各種イベントをHPE社に自動通報する機能は搭載していますが、HPE SIMで実現できていたハードウェアからSNMPトラップを受信してイベントを一覧表示する機能や特定のイベントをユーザ管理者に通知するといった機能を搭載しておりません。

そこで、「ZABBIX」を利用したHPE社機器のハードウェア監視についてご紹介します。

ZABBIX


ご存じの方も多いと思いますが、ZABBIXはサーバー、ネットワーク、アプリケーションを集中監視するためのオープンソースの統合監視ソフトウェアです。
オープンソースのシステム監視ソフトウェアではデファクト・スタンダードとなっており、統合監視に必要な監視、障害検知、通知機能を備えています。
多数のプラットフォームに対応した ZABBIXエージェントとSNMPに対応しているため、システム全体をZABBIXひとつで監視することも可能です。

ZABBIXには多数の監視用テンプレート(複数のアイテム、トリガー、グラフなどの設定をまとめた監視設定の集まり)が標準で準備されており、そのうちHPE社のプラットフォーム向けの以下のテンプレートが準備されています。

・Template Net HP Comware HH3C SNMP (H3Cネットワークスイッチ用テンプレート)
・Template Net HP Enterprise Switch SNMP (ProCurveネットワークスイッチ用テンプレート)
・Template Server HP iLO SNMP (ProLiantサーバー(iLO)用テンプレート)
・Template OS HP-UX (HP-UX用テンプレート
)

上記監視用テンプレートを利用することにより、HPE社のサーバー機器と一部ネットワーク機器に関してはMIBファイルのロードの必要なく、監視を行うことが可能となります。

■ProLiantサーバー用テンプレートの設定例

■片系電源障害のイベント通知例



HPE社ハードウェアの監視環境構築の際には、是非ZABBIXでの導入をご検討ください。