Copilot は便利で楽しい
ChatGPT を触っている方のチームが良い感じの記事を出している、、、なんてことだ。
もっと Copilot も推さなくてはならないですね。
Copilot もベースのエンジンは GPT-4 (本記事記載時点) なので友達みたいなもんだとは思いますが。
こんにちは。SYC 松本です。
Copilot、有償機能のライセンス購入条件のシート数制限が解除されて 1ユーザー分から購入できるようになったころから
個人的にいろいろ試しておりますが、Copilot の進化・進撃は実に著しいものがあります。
「○○に Copilot が対応しました」というのがぽろぽろ増えていますし、
「!!なんか Copilot の応答が賢くなった?!」というのもちょいちょぃありますし。
今やお手軽に利用できる生成 AI 筆頭なのではないですかね??
と個人的には思っております。
今回は、どんなふうにお手軽に使えるのかについてお伝えしてみようと思います。
Copilot を使うためのライセンス
Copilot は、無料で利用できるところと、有償ライセンスが無いと使えないところとありますが、無料で使える範囲でもかなり便利です。
ただし、業務用途で利用するには気にするべきポイントもあります。
利用可能な機能
Copilot ライセンス → 併用する Microsoft 365 関連サブスクリプション | Copilot Chat (無料) | Copilot for Office 365 (有料、企業向け、 ユーザー単位サブスクリプション) | Copilot Pro (有料、個人向け ユーザー単位サブスクリプション) | |||
利用可否 | 商用データ保護 エンタープライズ データ保護 | 利用可否 | 商用データ保護 エンタープライズ データ保護 | 利用可否 | 商用データ保護 エンタープライズ データ保護 | |
アカウント無し | ○ | × | 購入できない × | 購入できない × | ||
Microsoft アカウントのみ | ○ | × | 購入できない × | ○ | × | |
Office アプリでの利用 | × | ○ | ○ | |||
Apps for Business のみ Apps for Enterprise のみ | ○ | × | ○ | × | 購入できない × | |
Microsoft 365 F1 Microsoft 365 F3 | ○ | × | ○ | × | 購入できない × | |
Office 365 E3 Office 365 E5 Microsoft 365 E3 Microsoft 365 E5 Microsoft 365 Business Basic Microsoft 365 Business Standard Microsoft 365 Business Premium | ◎ | ○ | ◎ | ○ | 購入できない × | |
Microsoft 365 Personal Microsoft 365 Family | ○ | × | 購入できない × | ○ | × | |
参照・学習されるデータ | 外部 Web | 外部 Web 組織内データ | 外部 Web 個人内データ |
・Office 365 E3 以上、Microsoft 365 E3 以上、Microsoft 365 Business 以上のライセンスを保持していない場合、
「商用データ保護」、「エンタープライズ データ保護」と呼ばれるデータ保護機能が適用されません。
データ保護機能無くともアップロードしたファイルやプロンプトの内容がそのまま第三者に開示されることは無いですが、
Copilot 基盤データ学習に利用される可能性があります。
データ保護機能がある場合は組織内での利用にとどまるよう保護されることになっています。
Apps for Business / Enterprise、 Microsoft 365 F1 / F3 は Copilot for Microsoft 365 をアドオンで購入できますが、データ保護機能は付属していません。
データ保護機能を利用するには Microsoft 365 E3 など上位エディションのサブスクリプション利用が必要です。
・Copilot for Microsoft 365 ライセンスを保有している場合、
・ Microsoft 365 版デスクトップ アプリ (Apps for Business / Enterprise) に含まれる Microsoft Wod / Excel / PowerPoint / Outlook / Teams などで Copilot を利用できます。
・ 組織内データ (自身のメールボックスや OneDrive for Business、アクセス権のある SharePoint Online や Teams のデータ) を生成 AI の学習元データとして利用可能です。
・Copilot Pro と Microsoft 365 Personal または Microsoft 365 Family のライセンスを保有している場合、
・ Microsoft 365 版デスクトップ アプリ (Personal / Family) に含まれる Microsoft Wod / Excel / PowerPoint / Outlook などで Copilot を利用できます。
・ 個人データ を生成 AI の学習元データとして利用可能です。
・ 商用データ保護 / エンタープライズ データ保護機能が無いため、Copilot 基盤データ学習に利用する可能性があります。
メモ帳 (notepad.exe) と ペイント (mspaint.exe) の Copilot
「メモ帳」や「ペイント」にも Copilot のアイコンが増え、利用可能に見えますが少し特殊で、使いにくい状態になっています。
Microsoft 365 Business や Enterprise (E) のサブスクリプションではカバーされず、個人向けライセンス保持が必要になります。
アプリ | 必要なライセンス | 利用できる機能 |
メモ帳 | ・Microsoft 365 Personal ・Microsoft 365 Family いずれかのライセンスを持つ Microsoft アカウント ※ 365 E3 など組織アカウントではカバーされず、コンシューマ向けサブスクリプションが必要 | リライト(書き直し) や要約、スタイル、書式の変更を行うことができます。 Copilot for Microsoft 365 では Word などを使用して要約など利用することができます。 |
ペイント | ・Copilot PC (AI専用チップ搭載 PC) ・Microsoft アカウント ・Microsoft アカウントにチャージされた AI クレジット | Image Creator、生成消去、背景削除が使えます。 Image Creator は Copilot for Microsoft 365 利用時は Visual Creator で代用可能です。 背景消去はサブスクリプションを持ってなくても利用できそうです。 |
Copilot ちょっと試してみたい。どうすればいいですか?
Copilot for Microsoft 365 は ユーザー単位サブスクリプションで、利用するユーザー数に応じて購入可能ですので、前提条件となる Office 365 / Microsoft 365 ライセンスを
所有している場合、1ユーザー分のみなど数量を絞ってテスト導入することが可能です。
無料版の Copilot Chat は誰でもすぐに試すことができます。
ただし、Office 365 E3 / Microsoft 365 E3 以上、Microsoft 365 Business 以上のライセンスを保有してないユーザーの場合、商用データ保護 / エンタープライズ データ保護が
適用されないため、業務データや機密情報をプロンプトに含めないようにして学習されない様に気を付ける必要があります。
- Web ブラウザで利用する
- Microsoft Edge ブラウザを利用する
Edge ブラウザの場合、ブラウザ自体に Copilot クライアントが埋まっていますのでそれを利用可能です。 - その他の Web ブラウザを利用する
Edge ブラウザ以外をご利用の場合、Bing 検索にアクセスすることで利用可能です。
https://www.bing.com
開いた画面にある「Copilot」をクリックします。
- Microsoft Edge ブラウザを利用する
- Office 365 / Microsoft 365 ライセンスがある場合、以下の URL 空でも利用可能です。
- Copilot アプリを利用する
- Windows 環境であれば、スタート メニュー(Windows アイコン) をクリックし、「Copilot」を検索すると
アプリを見つけられる見込みです。
「Copilot」 = 無料版 (Microsoft アカウントで利用する Copilot)
「Microsoft 365 Copilot」= Microsoft 365 アカウントで利用する Copilot
※ 見つからない場合は Microsoft Store アプリで検索してインストールすることができます。
- Windows 環境であれば、スタート メニュー(Windows アイコン) をクリックし、「Copilot」を検索すると
- Teams クライアントを利用する
- Office アプリを利用する
- Copilot for Microsoft 365 (企業用) / Copilot Pro (個人用) のライセンスを持っており、
対応しているバージョンのデスクトップ版 Office アプリがある場合に利用できます。
ここでは Microsoft Word の例を示します。
右上の Copilot アイコンをクリックしてチャット機能を利用できます。
文書の新規作成時は作成支援もできます。
なお、有効な Copilot ライセンスが確認できない場合、アイコンはグレーアウトしています。
- Copilot for Microsoft 365 (企業用) / Copilot Pro (個人用) のライセンスを持っており、
Copilot Edge の使用例
ここでは、どの Windows 端末にも入っているであろう Microsoft Edge ブラウザに埋め込まれた Copilot Edge の使用例を示します。
この画面は、Copilot for Microsoft 365 ライセンスが適用されている Microsoft 365 組織アカウントで利用している場合の例です。
「● 」のところは、Edge ブラウザを利用してサインインしているアカウントの表示です。必要に応じてこちらをクリックしてアカウントにサインインします。
ここでは Microsoft 365 組織アカウントでサインインしています。
右上の「Copilot」アイコンをクリックすると、Copilot Chat の窓が開きます。なお今回はこちらをメインで見せたい場所になりますので
Web ブラウザとしてのコンテンツ表示を左側に追いやり、画面を広げています。
Microsoft 365 E プランのアカウントでサインインしていて「商用データ保護 / エンタープライズ データ保護」機能が適用されているので
緑色の「盾のアイコン」が表示されています。
Copilot for Microsoft 365 ライセンスが適用されている場合、中央上部に「職場」「Web」のトグル スイッチが表示されます。
ライセンスが無い場合は個のトグルスイッチは表示されず、「Web」で固定になります。
「職場」を選択すると、サインインしているユーザーのメールボックス(Exchange Online)、OneDrive for Business、SharePoint Online、Teams など
自身にアクセス権のある組織内データを参照・学習して回答を生成します。
イメージ:「○○さんからの問い合わせってなんでしたっけ?」などと質問すると、メールなどから「いついつごろこんな内容の・・・」と教えてくれます。
「Web」 を選択すると、外部一般公開されている Web 情報などをベースとして回答を生成します。
イメージ:「気球とか見てみたいけども、どこで見れますか?広島駅から電車でそこまで見にいくとするとどのような経路になりますか?」
これの回答例はこんな感じです。
てっきり某県を案内されると思っていたのに、こんな近くでそんなのあったとは・・・
「グランドプリンスホテル広島」で「熱気球の係留飛行体験」なんてあるのですね。
情報ソースのリンクも併せて紹介してくれるので、いわゆる「裏どり確認」こと
「ハルシネーション」対策としての確認もしやすいですね。
紹介されたリンクの1つはこちら
熱気球係留飛行搭乗体験 | 【公式】広島の観光・旅行情報サイト Dive! Hiroshima
見てみるとちゃんとイベントとして存在していますね。
大人 1人 ¥2,000 とかリーズナブルじゃないですか?
ただイベントを今も実施ているのかどうか・・・
このページに有った申し込みサイトなどから辿っていくと、どうやら今は募集していなさそうでしたが、
次の開催はありそうです。ちょっと楽しみになってきました。
という感じで友達とお話でもしているかのように使えるし、
面白いですよね。
その他ポイントについて
- 内部的な情報漏洩防止措置について
普段の運用で、アクセス権は有るものの業務で必要なく見ていなかった場所も Copilot for Microsoft 365 は参照していきます。
とすると、不意に「部門 A」の人しか見ては行けなかったデータ内容が、「部門 B」の人が Copilot に質問した回答に含まれてしまい、
あらぬ情報漏洩となることが懸念されます。
Copilot for Microsoft 365 は秘密ラベルなどによるアクセス権設定を含め、アクセス権の無いデータは回答に含まれない様に分離することができます。
この辺りもきちんと管理する必要があります。
イメージ:
秘密ラベル「部門 A 外秘密」:部門 A に所属するユーザーのみフルコントロール、他のユーザーはアクセス権無し
秘密ラベル「社外秘」:自組織のユーザーのみフルコントロール、他のユーザーはアクセス権無し
文書1.docx に秘密ラベル「部門 A 外秘密」を適用
文書2.docx に秘密ラベル「社外秘」を適用
文書3.docx に秘密ラベル「社外秘」を適用
部門 B の人が Copilot に質問「文書1 ~3に関連する内容の質問」 回答「文書2~3の内容のみからの回答を生成」 - ハルシネーション
生成 AI を利用する上でどうしても避けられない事項として、質問の結果得られた回答はそのまま鵜呑みするのは危険であるという事です。
例えば、ある装置の設定方法を質問し、「これをこうしてください」という設定手順を教えてくれたとします。
しかしこれは、正しいこともあれば、全くあってないこともあります。
必ず示された情報が正しそうかどうかは、裏どり確認が必要です。
ありがちなハルシネーションの例- 誤り:設定メニューの中の [項目1]-[サブ項目1] を選択し、「○○の設定」を「有効」にしてください。
正 :設定メニューの中の「項目1」を選択し、「サブ項目の設定」セクションの「○○を有効にする」チェックボックスをオンにする。
誤 の方は実は該当機器の古いバージョンなどではその通りだったが、最新バージョンでは操作画面が変更されて 正 の方になっている。
この場合、誤りの方だけを信じて進むと「そんなメニューないけど?」になってしまいます。
間の良い方はお気づきでしょうが、逆のケースもありますね。
Copilot は新しいバージョンの情報をソースに 正 の情報を応答したけれども、実際に使っているのは古いバージョンで、
「おいおい、サブ項目の設定なんてないんだけども、、、」になります。
このパターンのものは、類似製品のブランド違いで操作体系が異なるなどでも起こり得ます。
- 誤り:設定メニューの中の [項目1]-[サブ項目1] を選択し、「○○の設定」を「有効」にしてください。
あるいは、類似の別製品に関する情報が応答され、「何一つあってない」こともありますので、正しそうかどうかの確認は重要です。
- ChatGPT でいうところの「Deep Research」「Deep Thinking」
Grok でいうところの 「DeepSearch」「Think」
これらの機能は、生成 AI が回答を準備するのにより時間を要しますが、生成 AI エンジンが
自らハルシネーション率を下げるための追加調査と分析を怒って回答を行います。
Copilot さんはどうかというと、、、「Think Deeper」というちょっと微妙な感じの物が無料版で利用できます。
Copilot for Microsoft 365 ライセンスがある場合、Microsoft 謹製の「リサーチ ツール (Researcher)」と「アナリスト (Analyst) 」エージェントを利用することで
同等の機能が行えます。
これらの機能は回答が出てくるまでに時間を要しますが、結果レポートをみれば自分がそれだけ調べて報告書つくるよりはるかに短時間で
詳細な調査結果を手に入れることができます。
個人的には、これらの結果は通常の回答よりもハルシネーションが少なく即時的に利用しやすいと感じております。
逆の視点でいえば、調査レポートが詳細すぎて「裏どり確認する気を無くす」のに十分w - 「ペイント (mspaint.exe)」の「背景削除」機能がかなり使える。
PowerPoint とか Word とかに製品写真を説明資料として添付しようとしたとき、「背景の削除」機能とかで「残すところ」「消すところ」を
かなりイライラしながらポチポチ クリックすることないですか?
「ここ残したくてクリックしたら、別のさっきまで残ってたところ削除範囲になりよったぞ!!」みたいな。
あれ本当に無駄な時間だと思うんですよ、、、
ペイント起動して、背景削除したい画像を読み込んだらば、[Copilot]-[背景の削除] を選択して見ましょう。
おっほ!!一撃必殺ですよこれ!!
しかも無料で使えるて素晴らしい。
削除された背景部分は「透明色」になっているので、この例でいえば、全選択、コピーして PowerPoint などに張り付けると
ウサギさんの形で綺麗に張り付けられるわけです。
PowerPoint に張り付けてみた例を示します。
組み合わせの是非は置いておいてですが。
左側の四角は、PowerPoint の [挿入]-[図形] で「四角」グラデーション塗りつぶしをしたものです。
右側の背景の四角は、これをコピーして置いたものです。
その上に、上記のペイントで背景削除したウサギさんをコピペしました。
きちんとウサギさんの形に背景削除出来ているので綺麗に重なります。
楽しくなってきたので、花の上に水滴がある写真も同様に背景削除してコピペして重ねてみました。
こんな複雑な形の物も、ペイントの背景削除は綺麗に処理してくれますので、なんだか捗りますね♪♪
今回ご紹介した以外にも Copilot って面白い勝つ方法がありますので、まずは無料版でお試しください。
Microsoft 365 テナント利用中で、少なくとも Exchange Online、 OneDrive for Business などデータたまっていましたら
Copilot for Microsoft 365 は便利さを実感頂けると思います。
まだ Microsoft 365 テナント使い始めでそんなにデータが無いとすると、Copilot はちょっとポンコツに見える場面もあるかもしれませんが。
ぜひ、ご検討ください。